9月28日、正式版 v1.1.1 を公開しました。いちばん大きな変更は、これまでテスト版だけにあったネット対戦とコードで共有が、正式版でも使えるようになったことです。ルール設定には制限ターンと制限時間が入りました。そのほか、正式版 v1.0.3 のあとにテスト版で10回に分けて入れてきた変更——お金の流れ、競売、CPU の考えかた、カジノの賞品、セーブのしくみ——も、まとめて正式版に届きます。最後にテスターの方のご意見を受けて、テスト版で増えていた待ち時間を見直し、v1.0.3 と同じテンポでも遊べるようにしました(1.1.0 として準備していた版にこの調整を加えたので、版の番号は 1.1.1 です)。この記事では、v1.0.3 から何が変わったのかを順番に紹介します。
ネット対戦が正式版に入りました
9月21日の記事で「目安は正式版 1.1」と書いたネット対戦が、正式版に入りました。タイトルの「ネット対戦」から、2つの遊びかたを選べます。
- マッチメイキング … 目標金額の帯を選んで並ぶと、サーバーが相手を探します
- カスタムルーム … 部屋を建てて、人数・ルール・コマまで自分たちで決めて遊びます。合言葉でも入れます
- 自分のサーバーで遊ぶ「カスタムサーバー」は、まだ入っていません
対局はサーバーが動かし、みんなの盤面をいつも同じに保ちます。部屋のボードは、サーバーで公開されているボードか、自分で作ったボードを選べます。持っていない人には、ボードの絵や音もいっしょに配られます。
ホストの部屋 — 観戦の設定と、観戦している人数- 観戦 … 部屋に「観戦する」で入ると、席に座らずに対局を見られます。対局中の部屋にも観戦でなら入れます。1部屋は、プレイヤーと観戦者をあわせて 16人 までです
- 手番の人の画面がそのまま見える … 自分の番ではないとき、手番の人がいま見ている画面が、文字だけ自分の言語で見えます。CPU の手番も、オフラインと同じ画面と演出で進みます
- 他の人の手番に開ける画面 … V でマップ、B でデータ、U で株価、O で設定を、見るだけで開けます
- 持ち時間 … 部屋は、持ち時間 10分・1手の最大時間 10分・使い切ったあとの猶予 120秒で始まります(ホストが変えられます)
- リリーフ … 時間切れや切断のときは、その手番をリリーフ(CPU)が代わりに指します。席はなくならず、戻れば同じ席に戻れます
- 人どうしの交渉 … お店の売り買い・交換・持ち物の交渉が、ネット対戦でもできます。相手は 45秒 のうちに、承諾・条件を変えて言い直す・中止・断固拒否のどれかで答えます。相手が考えているあいだ、持ちかけた人の持ち時間は止まります。ほかの人と観戦者にも、交渉の中身が見るだけで出ます
観戦者の画面 — 上に「HOST-A さんの 画面」、右下に「観戦 1人」そしてもう一つ。正式版 v1.1.1 とテスト版 v1.1.1-test0 は、同じ卓で遊べます。 どちらも同じエンジンの版で動いていて、どちらにもネット対戦の入口があるからです。これまでは正式版にネット対戦が無かったので、テスト版の人とは遊べませんでした。
コードで共有
ボード・テクスチャパック・コマなどを、一覧に出さず、共有コードを知っている人だけが入手できる形で公開できます。仲間うちで遊ぶための盤や、完成前に友だちに試してほしいパックに向いています。
共有コードで 入手- 公開するとき … ボードはエディタの公開ウィンドウのいちばん下の「コードで共有」にチェック、パック類は共有フォームの「公開のしかた」を「コードで共有」に。12文字のコードが出て、クリップボードにコピーされます(ふつうの公開と同じく、審査のあとに入手できるようになります)
- 入手するとき … 「通信する」で L キー(画面下の「コードで入手」)を押し、コードを入力して Enter。作品のカードを確かめてから「導入する」を押します。大文字・小文字やハイフン、O と 0・I と 1 の違いは気にしなくてだいじょうぶです。貼り付けもできます
- 管理するとき … 「通信する → アカウント → 自分の 公開」で、一覧に出すかコードで共有するかを切り替えたり、コードを作り直したりできます
- 一覧に出ないだけで、秘密にはなりません。コードを作り直すと、古いコードで入れた人の手元のボードは次の起動で消えます。テーマ曲はコードで共有できません
制限ターンと制限時間
ルール設定に、目標金額とは別の終わりかたが2つ入りました。どちらも、終わったときに総資産がいちばん多い人の勝ちです。
- 制限ターン … 全員がその回数ずつ手番を終えたら終わります
- 制限時間 … 時間が0になったそのターンの終わりで終わります(競売やカジノのあいだも時間は減ります)
- どちらも「なし/デフォルト(ボードと目標から決まる数)/数を入れる」から選べます。どちらかを使うときは、目標金額を「なし」にして、制限だけで遊ぶこともできます
- 既定はこれまでどおり目標金額だけです。設定を開かなければ、遊びかたは何も変わりません
これまでもあった持ち時間と1手の最大時間は、そのまま使えます。制限時間を入れたとき、1手の最大時間が「なし」だったら10分になります(1手がいつまでも終わらない対局にならないように)。
新しい設定が4つ(テスターの方のご意見から)
- 止まったマスの名札(タイトルの設定 → 表示/対局中の設定)… コマが止まったマスの名前を、盤の上に少しのあいだ出す札です。「オフ(既定)」「パネル無し時(『ここに 止まりますか?』でマスの情報が出なかった止まりだけ。ワープで着いたときなど)」「特別なマス(お店・チャンス・マークのマス以外)」「すべて」から選べます
- CPUの「止まりますか?」(タイトルの設定 → その他/対局中の設定)… CPU の手番でも「ここに 止まりますか?」が見えるようになりました。オン(既定)は少しのあいだ(CPUの速さに合わせて 0.9/0.6/0.35 秒)見せます。オフにすると、CPU の手番がきびきび進みます
- 画面のテンポ(タイトルの設定 → その他/対局中の設定)… 「標準(既定)」と「クラシック」から選べます。クラシックは、この版で増えた待ちを外して v1.0.3 と同じテンポにします。外れるのは、CPU の「ここに 止まりますか?」、CPU が料金所を通ったときの画面、CPU の競売の知らせ、5倍買いの文を CPU が読む間です
- メニューの説明(タイトルの設定 → 表示/対局中の設定)… 手番のメニューと「お店」のメニューの下に出る、カーソルの行の説明です。ボタンの意味をもう知っている方は「非表示」にできます(既定は表示)。使えない行は、押せば理由が出ます
設定「画面のテンポ」— クラシックにすると、上の CPUの「止まりますか?」はオンでも見せなくなりますテスト版では、CPU の動きを読みやすくするために、画面ごとに少しずつ待ちを足してきました。ところが、人どうしで遊んだテスターの方から「CPU の番では、何をしているかはもう分かっていたので要らない」「自分の番では、支払いの画面を決定で閉じようとしても一瞬効かず、入力が遅れたように感じる」というご意見をいただきました。そこで、この版では次のようにしています。
- 支払い・給料の画面は、出た瞬間から決定で閉じられます。 押しっぱなしのキーのくり返しだけを無視するので、歩いたあとの決定を押したままでも、画面を読み飛ばすことはありません
- テンポを「クラシック」にすると、上の待ちがまとめて外れます。CPU の交換の申し出や競売を押し間違えないための待ちは、どちらでも残ります(v1.0.3 にもあったものです)
- 設定「待ち時間」をオフにしたときも、この版で増えた待ちまで外れるようにしました
ルールとCPU
テスト版では、シリーズの最新作との違いを調べて、ルールと CPU を原作に寄せてきました。正式版にはそれがまとめて入ります。
- お金が足りないとき … 買い物料や料金所でお金が足りなくても、その場で売ったり破産したりしません。お金はマイナスのまま手番を続け、自分の手番の終わりに1回だけ清算します。足りないあいだは、サイドバーが赤くなって不足の額が出ます
- 清算の競売 … 清算で売ったお店は、すぐ競売にかかります(空き地の建物も建物ごと)。卓に人がいれば、CPU の手番が「最速」でも競売は画面で開き、自分で入札できます
- 断固拒否 … 人どうしの交渉で、持ちかけられた人は「断固拒否」を選べます。持ちかけた人は、その手番のあいだ、同じお店で同じ相手に同じ交渉をもう持ちかけられません(1台でもネット対戦でも)
- 取引 … 「CPU→人なし」を足しました。CPU から人へは交渉を持ちかけなくなります
- スロットの報酬 … 新しい既定「モダン」は原作の最新作の報酬です(777 は給料と同じ額)。これまでの報酬は「レガシー」で選べます
- ナンバーナイン … テスターの方の提案をもとに、賞品表を作り直しました(「モダン」が既定。合計24は給料と同じ金額)。賞品は結果の画面で受け取ります
- ホリデーモンの休業 … 休業の長さをルールで選べます(既定は原作どおり)
- CPU … 株は銀行で買い、どのつよさでもまだ持っていないマークを目指します。つよさ5は、終盤に株を現金に換えたり、首位の人の多いエリアの株を売ったりもします。CPU が言い直してきたときは、カーソルが「やめる」から始まります
ナンバーナインの結果 — 合計24で給料新しい対局では、ナンバーナインとスロットの報酬は「モダン」、ホリデーモンの休業は「レガシー」(原作どおり)が既定になります。これまでの形で遊びたいときは、ルール設定(個別)で選ぶか、ルールのプリセット「レガシー」を選んでください。
ルール設定(個別)画面と操作
- 手番のメニューと「お店」のメニューに、カーソルの行の説明が出ます。いま使えない行は灰色になり、理由が出ます(説明は設定「メニューの説明」で消せます)
- CPU や他の人の手番でも、進める方向の矢印と「ここに 止まりますか?」が見えます
- 歩いている途中でも、データと株価を見られます。自動移動が分かれ道で止まったら、進みたい道の向きを押せば続きます
- 1台で遊ぶ競売では、席の数字キーや、各席の「+10G」「+100G」ボタンで入札できます
- チャンスカードでお店を売るときと、空き地に建てるときの確認は、ご意見を受けて「はい」から始まるように戻しました(借金を返すための売却は「いいえ」からです)
- 設定「手目/ターンの表示」の既定が「ターンのみ」になりました(この版の最初の起動で一度だけ切り替わります)
- 設定の名前を、タイトルと対局中でそろえました(「CPUの速さ」「画面モード」)。「マスの数字」(フォント/ドット/ふちどり)と「ミニマップの表示範囲」は、どちらの設定にもあります
- お店と空き地の建物の既定の絵を描き直しました。実績は4つ増え、6つ見直しました
セーブが停電に強くなりました
停電のあとにオートセーブが壊れた、というご報告をきっかけに、ファイルの書きかたを変えました。いったん別のファイルに全部書いて、ディスクへ確実に書き出してから、本来の名前と入れ替えます。途中で電源が落ちても、前の完全な版か新しい完全な版のどちらかが残ります。
- セーブだけでなく、設定・コマ・キーとパッドの設定・記録・実績・エディターの保存など、すべてのファイルが同じ書きかたになりました
- オートセーブは1つ前の分も残します。最新が読めないときは「1つ前のオートセーブから再開しますか?」と訊きます
- 読めないセーブを開いても、空の対局を始めてファイルを上書きすることはなくなりました
通信・投稿
- コードで共有した作品が、ボード一覧の棚の表紙に出てしまうことがあったのを直しました
- 作品を自動でダウンロードしている途中に対局が始まったときは、導入を対局のあとに回します
- データの送信を「送る」にしていて、オンラインのアカウントにログインしているときは、どのアカウントから送ったかがサーバーに伝わります。席の名前・セーブ・作ったボードのファイルは、これまでどおり送りません。送りたくないときは、設定 →「その他」→「データの 送信」で止められます
不具合の修正
テスト版で見つかった不具合は、正式版に入る前にまとめて直しています。正式版の方にも関係のあるものを、いくつか挙げます。
- CPU からの交換の申し出で「株情報」を開くと、あげるお店ともらうお店、差額の向きが逆に出ていました
- 交渉の「お金が足りません」が、足りないのが相手でも自分のことのように出ていました
- パッドの X ボタンで、キー設定や音楽の設定が消えることがありました
- 読めない中断データを開くと、遊んでいない対局が対戦履歴に増えていました
- 他の人の不動産屋で CPU が5倍買いをすると、ボードのイベントが飛ばされていました
互換性とセーブ
- セーブ(中断・オートセーブ)はそのまま読めます。 v1.0.3 で始めた対局は、ナンバーナイン・スロットの報酬・ホリデーモンの休業を、始めたときの決まりのまま続けます
- エンジンの版が上がりました(Core 0.6.41 → 0.6.50)。ネット対戦は同じエンジンの版どうしだけです。正式版 v1.1.1 とテスト版 v1.1.1-test0 は同卓できますが、それより前のテスト版は入口で断られます。サーバーはこの版に合わせて更新しています
ランチャー 1.0.22
ランチャーも 1.0.22 になります(起動すると自動で入れ替わります)。サーバーがアカウントの鍵を新しくした直後に、アカウントのファイルがほかのプログラムに使われていて書けなかった場合でも、鍵をなくさないようにしました。鍵はいったん別のファイルに退避して、あとで取り込みます。
おわりに
ネット対戦は、テスト版で遊んでくださったみなさんの報告のおかげで、ようやく正式版に出せるところまで来ました。正式版とテスト版がいっしょに遊べるようになったので、ぜひ誰かと卓を囲んでみてください。おかしいと思ったところは、どんな小さなことでも教えてください。